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獅子 (台座残欠)

シュリーヴィジャヤ美術  カンボジア出土 9世紀〜11世紀
材質 青銅  高:16.5cm  横:25.5cm
 
展示台含 高:22.5cm 横:28cm

シュリーヴィジャヤ王国は、スマトラ島南部のバレンバンを中心
に7世紀から14世紀頃(諸説あり)まで海上貿易で栄え、漢文で
は 『室利仏逝』と音訳表記され、仏教を奉じた王国と言われて
います。

8世紀半ばから 9世紀前半頃は、 ボロブドゥール遺跡を造営し
た、ジャワ島中部のシャイレーンドラ朝(8世紀中頃〜9世紀初)
に併合もしくは支配されていたと考えられています。

シュリーヴィジャヤ美術の遺物は、マレーシア、タイ、カンボジ
アでも出土しています。遺物の多くはタイ国南部のチャイヤー
から発見され、バレンバン都説は、疑問視されています。チャ
イヤー出土の、仏陀像や菩薩像などは、シュリーヴィジャヤの
最高傑作とされバンコク国立博物館の白眉とされています。

バンコク国立博物館収蔵の参考図版に見られる、如来像など
の台座部分の残欠で、前後左右の四辺で玉座を支え守護し
ている獅子像で、尾の一部を欠損するも緊張感を持った厳しさ
のある秀逸な作品です。

参考図版 『The Roots of Thai Art』 Piriya Krairiksh River Book