ガンダーラ美術


釈迦菩薩立像

パキスタン スワート出土 2世紀
材質 片岩 高 75cm(台込175cm)

ガンダーラでは左手を腰にあてた姿の菩薩像は釈迦(太子)菩薩とされ、通常、観音系のターバン冠飾りを付けた頭部で表されますが、この作品は髪をたらした本来、弥勒菩薩の頭部となっています、右腕上部にサポート痕がみられ右手で施無畏を結んでいたと思われます、非常に珍しい作品です。



太子と女性

パキスタン出土 2〜3世紀
材質 片岩 高11cm(台込15cm)

腰に手をあて、いまだ長髪で服装などから仏陀の太子時代と思われる人物と合掌していると思われる女性の像ですが、これが仏伝の中のどの場面かは分かりませんが、出土した状態から、形を整え軽くするためか、上部と右側面、裏を近年にカットしています。


執金剛 NEW

2〜3世紀
材質 片岩 高13cm(台込23.5cm)


仏陀の横で金剛杵を持つ、執金剛ですが、ギリシャ神話のヘラクレス
由来し、僅かにガンダーラではヘラクレス同様頭部にライオンの頭皮を被った姿で表されますが、この作品の頭にかかるマントのフードはヘラクレスのライオンの頭皮を表したものと思われます、珍しい作品です。
魔衆


パキスタン出土 2〜3世紀
材質 片岩 高9cm(台込17,5cm)

ガンダーラの仏伝、降魔成道の画面で魔衆が仏陀の周りで悟りを開くのを、魔衆総出で威嚇し妨害する場面で、降魔印をとる仏陀の向かって左上で、この魔衆は大きな石を投げつける姿のものと思われます。
口をとがらせ、ひょっとこのようなが口元がめずらしい作品です、作も良い作品です。

仏陀頭部


アフガニスタン出土 3〜4世紀
材質 ストゥッコ 高14cm(台込24.5cm)


ハッダ出土の作品です、厳しい尊顔で髪の毛も美しいウエーブで時代の上がる作品です。
バラモンの訪佛


パキスタン出土 2〜3世紀
材質 緑色片岩 高15cm(台込17,5cm)


スワート出土の作品で、供物を持って戸口から出て、柱の右には仏陀がいたと思われ、バラモンの訪佛の場面と思われます。
菩薩頭部

パキスタン出土 2〜3世紀
材質 片岩 高10cm(台込20cm)
Sold

小さな作品ですが、作も良く上質の雲母片岩に彫られ、ガンダーラも中心地最盛期の作と思われます、拡大写真で確認できるように向かって左目のまぶたに小さな補修が見られますが、補修する意味の無いほどのもので、雲母片岩の粉を膠で溶いたもので補修されているようなので取り払うことは容易だと思われます。
王侯頭部

アフガニスタン出土 3〜4世紀
材質 テラコッタ 高12cm(台含20cm)


ハッダで出土した小さなテラコッタの作品ですが、髭が豊かで綺麗に整っているところから、ギリシャ・ローマの神か国王など貴人の頭部と考えられます。
四天王奉鉢(?)

パキスタン出土 2〜3世紀
材質 片岩 高30,5cm(台含34cm)
Sold

インドの王侯風の人物が、鉢を持っていますが、仏伝の中でこの様な人物が鉢を持つのは、「四天王奉鉢」が知られますが、そうだとすると四天王の1人となりますが、隣で合掌している人物は供養者で、クシャン族の服装で長袖の上着と、下裙を身に付けているようです、上から覗いているのは天界の神々です。
高弟礼拝

パキスタン出土 2〜3世紀
材質 片岩 高14cm(台込17cm)横40c

仏伝レリーフの中に同様の表現で中央の仏陀を、バラモンなどが訪佛する場面がありますが、このレリーフでは、坐している人物は頭を完全に剃髪しており仏陀の高弟と思われます。

結婚の儀

ガンダーラ  スワート出土 2世紀
材質 雲母片岩 高17.5cm 横21cm
Sold
釈迦が城の王子の時代に、ヤショーダラーと結婚します。この時代の結婚の儀式は、二人が手を結び、聖水を散布し、中央に火をたき、そのまわりを手をつないで回る儀式がとりおこなわれました。中央に火がたかれ、向かって右に太子、後姿のヤシューダラーが手を取り合って回る様子が見られます、太子の後ろは剣を持つ太子の警護のものでしょう、ヤショーダラーの後ろでは、侍女が水注を持っています。美しい物語が石に刻まれ二千年近くの時を経て、見るものを遥かいにしえの時代へいざない、物語を感じさせてくれる作品です。栗田 功著「ガンダーラ美術T」所載 59ページ 112結婚儀
ハリティー(鬼子母神)

パキスタン出土 2〜3世紀 材質 雲母片岩 高28cm(台込31.5cm)

本来は、財宝、豊穣の守護神像ハーリティーとパンチカの像でしたが、男神のパンチカは上半身から遺失しています。左手には果実を盛った先端が龍頭のような豊穣の角をもち右手には、ざくろの実を持っています。もとは女食人鬼であったが、仏陀に諭されて以来、子供たちを守護る神となり、ハリティーは、母神としての3つの側面、すなわち、創造、維持、破壊という3相を兼ね備えていると言われます。足元にあるものは、財宝や宝物を詰めた袋です。

ガンダーラ美術は紀元1〜2世紀頃、現在のパキスタン北部、当時のガンダーラ地域で世界で初めて仏像が誕生します、それ以前のインド文化では釈尊(仏陀)の姿を表すことはタブーとされて来ましたが、アレクサンダー大王の東征により当時このガンダーラ地域ではギリシャ文化が流入され、ギリシャ・ローマの技術的伝統のもと釈尊の姿が作られ、世界で初めて仏像が誕生します、これに影響され同時期、又はやや遅れてインドのマトゥラーでも純インド的な仏像の製作が始まったと考えられています、この東洋と西洋の出逢いにより生まれたガンダーラ美術はガンダーラ地域では仏像はもとより寺院、仏塔などの建造物を雲母片岩などの石材や、ストゥッコ(漆喰)などにより、仏陀の生涯(仏伝)などを彫刻し荘厳しました、ストゥッコ作品では、特にアフガニスタンのハッダ地域ではストゥッコによる美しい作品を数多く生み出しました。

Gandharan Art

※写真をクリックして、拡大画像をご覧ください。

仏陀頭部

アフガニスタン出土 3〜5世紀
材質 ストゥッコ 高18cm(台込31.5cm)

顎がはり、耳が長くハッダ後期にみられる特徴を持つ仏頭ですが、シルクロードをへて中国そして日本に伝わる仏像の原点でもある、アフガニスタン後期の作品で、眉間に在った白毫(貴石)は失われています、白毫に貴石を使用するだけに、非常にきめの細かい肌合いで、吟味され選ばれた素材で仕上げているのがうかがえます。

ガーランド(花綱)彩色残

アフガニスタン出土 2〜3世紀
材質 石灰岩 長55cm(台込60cm)

ガーランド(花綱)は、ローマ時代に流行した建築装飾で、ローマ時代、祭りの日に、子供達が木の葉や花で作った花綱を担いで町を練り歩いた姿をモチーフとして建築装飾に取り入れられたと言われています。綱を担ぐ童子はエンジェル(天使)とされています、この作品は、ガンダーラ美術の中でも、アフガニスタンでのみ稀に出土する、数少ない石灰岩に彫刻され、オリジナルの紅の彩色も鮮やかに残っています、上部、端に結合部分の符号にカローシュティー文字がみられます、割れて出土したものを繋いだ補修があります。
山川出版 MUSAEA JAPONICAD「シルクロード・華麗なる植物文様の世界」古代オリエント博物館=編 56〜57ページ所載作品
柱頭(コリント様式)

パキスタン出土 2〜3世紀
材質 片岩 高32cm(台込47.5cm)横45cm

ギリシャ起源の西方の伝統様式でコリント様式と呼ばれる付け柱がガンダーラで見られます、上段のガーランドの端にある付け柱もコリント様式の付け柱で、ガンダーラ仏伝レリーフなどでは、一場面の区切りをこれらの付け柱で区切ります。アカンサスの葉と渦巻を基調とし、中央に人物を配した柱頭です。ガンダーラの寺院の建築装飾の付け柱として飾られ、当時は、金箔で覆われ、燦然と輝き荘厳していたと思われます。
山川出版 MUSAEA JAPONICAD「シルクロード・華麗なる植物文様の世界」古代オリエント博物館=編 61ページ所載作品

Hanuman Art Kamakurayama

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