ksb01

BACK

ナーガの上の仏陀  Sold

クメール バイヨン様式 12世紀末~13世紀初
材質:砂岩 高:75㎝・ホゾ省く68㎝(展示台含 高:80㎝)

仏陀が涅槃に入る7週間の禅定中に、滝のような雨が一週間降り続き
竜王ムチリンダが地中より現れ七つの頭を大きく広げ仏陀を護ったと
される仏伝による彫像で、クメール美術で好まれた馴染み深い仏陀像
です。

仏陀の円錐形のムクタなど全体的にバイヨン様式が見られるものの
冠帯の文様など、所々にアンコール・ワット様式などの特徴も見受け
られる作品で、早い時期のバイヨン期の作品と思われます。

風化がみられるものの、ほぼ欠損の無い良好な状態で、彫像としての
完成度と胸飾りなどの装飾も美しい作品です。

プノンペン国立博物館のロリオス、プレアモンティ出土の仏教三尊像
(青銅)の「ナーガの上の仏陀」に見られる、法衣を着けない腰衣姿
で、ナーガの上の仏陀としては比較的数の少ない作品です。

2005年に開催された、在日本国カンボジア王国大使館後援・クラブツー
リズム主催「アンコール王朝展」に出品され、チラシ・展示品ガイド・「旅
の友」2005年2月号などにも掲載された来歴のはっきりとした作品です。