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神像腕残欠

クメール バプーオン様式 11世紀
材質 ブロンズ 高20.5cm(台含28cm)

バプーオン様式の流れるような肩からのラインが美しい、女神像の
腕残欠です。
製作時1m前後はあったと思われる神像で、プノンペン国立博物館
の有名な「横たわるヴィシュヌ」の大きなブロンズ作品と銅肌や
パティナが近似しています。鋳造時の湯まわりの不良や、別鋳の肩
と腕との連結時の孔などの周辺表面を浅く切り除き銅版の
象嵌によって塞ぐなどの、製作時のようすが見て取れる、資料として
も貴重で面白い残欠です。


千年の時間を経て残され、腕だけとなりましたが、腕釧(腕輪)の
装飾も美しく青銅作品では数少ない大作の残欠で、力のある静かな
迫力の感じられる美しい作品です。