ビルマ漆工芸美術 03

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朱漆蒟醤象文丸櫃  

ビルマ パガン 20世紀初(1900~1930年)   価格¥20,000円
材質:竹(藍胎)・漆 高:11㎝ 径:18㎝

檳榔子(ビンロウジ)を薄く切ったものに、キンマ(蒟醤)の葉、水で溶いた石灰を
塗り、これを口含み噛む嗜好品を、キンマ(蒟醤)と呼び、それらを入れる為の
コーン イット(Kun it)と呼ばれる容器です。

竹で編んだ籠に漆で仕上げた、籃胎容器で、素地(素胎)、漆下地、漆中塗、
漆仕上げ塗り、漆絵と多くの工程を経て丁寧に作られビルマの漆器は高い技術
と美しさで知られ、中でも蒟醤塗りの嗜好品キンマの容器は、細かく美しい文様
で知られています。

この作品は、象にビルマの貴人が乗る文様で精緻な文様が際立ちます。
上蓋側面に一か所、胴などに僅かな補修が入りますが、丁寧なものですので
さほど気にならないとは思います。
実際に使用され80年前後が経過した作品です、落ち着いた朱漆と精緻な蒟醤
様を楽しんでいただけると思います。

蒟醤(きんま)は、漆器の面に文様を線彫りして、その線の中に黒、黄、緑などの
色漆を充填して、乾かしてから研ぎ出して
平面的な文様を描き出す技法のことで
ビルマやタイに見られ
美しく精緻なビルマ、パガンの作品は高名で、世界中の
美術館や博物館に収蔵されています。